村本くんの芸が物語ること
村本くんの過去動画を知人が送ってくれた。
それは漫才師デビューの頃、と、政治批判の色が濃くなった頃。
どちらも漫才、だ。
新人の頃、その才能を見つけたのが、紳助さんだった。
「すごい新人がいるから見てほしい」とテレビに出した。
勢いとスピードは圧巻だった。
が、新人あるあるかな、とも感じないではない。
それがのちに、政治色が濃くなったネタを見た。
それを見る共演者がビビってるのがわかる。
テレビでは危険水域だな、と。
ここで、村本くんがよく言う、「笑いは自由じゃないのか」とぶつかる。
自由だし、自由であってほしい。
でも、国内で賛否が分かれるセンシティブなテーマをバッサリ切り込むのは危険だ。
同時に、彼の勢いとスピードはますます止まらない。
こうなるともう、漫才のスピードではなくなってくる。
相方も、やがて足手まといになるだろう。
で・・・スタンドアップコメディ。
そうなるべくして、なった。
彼の芸は、もはや、人類がこれ以上早く喋れない領域に達してる。
彼の声は、とてつもなくデカい。
それらは生命力となってこちらに届く。
彼の芸を見たら、他のスタンド系コメディアンが、ただの呟きに見える。
呟く芸と、叫ぶ芸。
クスッと笑わせる芸と、客を興奮させる芸。
今、彼にしかできな芸を彼はしてる。
過酷な道でも、最もその人らしい形に出会うまでは、ただの過酷。
やがて、なるべくしてなった、というゴールがある。
そう思わせてくれる、スタンドアップコメディアンだった。