バーみっけ
バーに行った。
3時間いた。
ほぼ、私ひとりが喋った。
穏やかなマスターがずっと聞き役になった。
いい場所、みつけた・・。
マスターが作るカクテル、デザート。
その所作に見るプロ意識と矜持。
それら表情を通して、兄を思った。
兄もまた、バーのマスターだった。
こだわりが強く、メニューにもこだわった。
その兄の横顔と、昨日のマスターの横顔がダブった。
どんな職業でも続けるのは難しい。
芸能界だけじゃない。
みな、試行錯誤しながら、これなら好きだし続けられるかも、と挑戦する。
何割が、生涯の職業となりうるのだろう。
トイレから戻ると、私がお手拭きに吐き出したブドウの種が消えていた。
私がいない隙に、マスターが種だけを捨ててくれていたのだ。
そんな細かい配慮に、ああまた来ようと思った。
そして、今日も行こう。
わはは。
毎日、行ってやる。