昨日に続く
プライバシーだから、と、あまり話さず来たが、
もったいない、と、考えを改めた。
坂東三津五郎さんが生前言った。
「大阪は怖いよ。面白くなかったらお客様はすぐ離れる」
それを教えてくれたのが、中村勘三郎さんだそうだ。
以降、二人で、「なんとか大阪にも歌舞伎を根付かせようと頑張った」。
彼らが精魂込めた松竹座が、閉館になった。
大阪に歌舞伎が根付いたか・・・。
道頓堀は舞台の街だった。
私も出演してきたし、松竹新喜劇や、歌舞伎があった。
でも東京は違う。
いつでも、銀座で歌舞伎やってる。いつでも観れる。
数千円から2万円代まで、各層が鑑賞できる。
根付いているのは、東京だ。
「どうだった?」と楽屋で感想を三津五郎さんによく聞かれた。
「よお、わからん・・」と答えた。
映画、「国宝」で、黄色い声のねーちゃんが楽屋を尋ねるシーンがある。
あれが、かつての私の姿だ。
「どこに出てるかもわからんかった・・」
「おお。それは聞きようによっては、役者への最高の誉め言葉だな」。。。
違う。一番安い3階席で見たから、どれが誰か、わからんかったのだ。
明日、東京で歌舞伎を見る。
明後日も、見る。
どっちも、一番前の席をとった。
カネ払える歳になったら、彼らは、いない。